心の筋トレ

2022年3月7日

さて、当ブログで様々な屁理屈を述べてますが、このように思われる方も多いのではないでしょうか

「言うは易し!」と…。

まぁ、ぶっちゃけそうなんですけど、そこら辺も含め「屁理屈」として語っておりますが、このままただの屁理屈で終わらせるつもりもありません。

よく自己啓発本などに見られる「思考を変えて億万長者!」みたいのとはちょっと違いますが、億万長者になる事が目的ではなく「如何に楽に生きるか」が私の屁理屈の趣旨です。

というわけで、今回は「心の筋トレ」とタイトルにある通り、心を鍛える屁理屈をご紹介できればなと思う次第ですが、最初に言っておきますが「心の筋トレ」とは心を鍛えると言っても実際の筋肉のように負荷をかけて強固にしていく、強くする訳じゃありません、どちらかといえば「心をある程度コントロールできるようにする」事が心の筋トレの目的です。

以前の記事と重複する部分もありますが、まぁ何度でも同じことを言ってやります。

さぁ、ではまず「言うは易し」の例題から入っていきましょうか。*例題と言っていますが実際に使える心のテクニックでもあります。

「悩み」は悩むのを止めれば消える

現代社会にて社会生活を送っていると何かと悩みは尽きないのではないでしょうか?

それこそお金の事、人間関係、将来の事のアレやコレや…漠然とした不安、現実的な悩み、人によっては精神をすり減らし、心を病む直前まで追い込まれているかもしれません。

ですが、たった一言でその悩みは解消します。

「悩むのをやめましょう」

です。

はい、そのままです。

悩みにさいなまれているのならば、悩むのを止めればいいだけなのです。

「悩む」というのは、言い換えれば「わざわざ自ら悩んでいる」状態です。

悩むべき事柄があるということは「解決しなければいけない問題がある」という事です。

そこに対して「どうしよう、どうしよう」と右往左往してても仕方がありません。

悩んでも問題は解決しません。

問題を解決すべき方法を考えて、前向きに取り組めばいいのです。

その上で、どうしても自分の力では解決できないとなれば、人の力を頼るのも方法です。

それも出来ないとしたら、これはもう仕方がありません。

人間は万能ではないので、どうしようもない事に頭を抱える必要もありません。

この世は万事なるようにしかならないものなので、そういうもんだと自分自身納得すればいいだけです。

人の頭脳にはキャパシティーが限られています。

「悩み」などは余分な容量を食うだけです。

そんなものは放り捨てて、何か他の建設的な事を考えることに頭の容量を使いましょう。

と言うわけで「悩むのをやめましょう」です。

わかっていても都合よくできないのが人間…

どうでしょうか?「悩むのをやめろ!」はまさに「言うは易し」でしょう。

そんな風にできたら確かに楽かもしれない、でもそうそう都合よく思考を切り替えるなんて出来ないのも人間です。

中々どうして自身を襲う不安や悩みというストレスに対して他人事のように冷静に対処する事ができないですよね。

しかし、実はこれは人間が命に関わるストレスに適応しながら進化してきた結果でもあります。

不安から逃れられないメカニズム…闘争か、逃走か

人間は脅威に直面し、極度のストレス状態に陥ると、心臓の鼓動が早くなり、交感神経が活性化され、体が行動を起こす準備を始めます。

ストレスに晒された時にとる行動とはすなわち「闘争か、逃走か」です。

これを「闘争・逃走反応」と言いますが、かつて我々人類の祖先が、肉食獣などに出くわすと「戦うか、逃げるか」して生き延びてきた遺伝子の記憶です。

人類は脅威に遭遇した場合に、自動的に心臓の鼓動を早め、筋肉に血液を送り、即座に「闘争か、逃走か」の行動を起こせるよう、長い年月をかけて遺伝子に刻み込んできたのです。

そしてこの「闘争・逃走反応」は我々現代人の中にもバッチリ受け継がれています。

しかし、良いか悪いか、この「闘争・逃走反応」は、その二択以外を強制的に排除してしまいます。

「闘争か、逃走か」それ以外をシャットアウトし、生き延びることだけに専念します。

肉食獣とご対面中という状況で、今晩の夕飯の事なんか頭をよぎったりしたら、自分が晩御飯になってしまいます。

危機的な状況に「闘争か、逃走か」以外は必要ない…人類は生き延びるためにその様に進化してきました。

現在では肉食獣と遭遇することなんて、ほぼほぼありませんが「闘争・逃走反応」は極度なストレス状態がトリガーとなり、我々現代人の身にも起こります。

かつての「闘争・逃走反応」が現れる脅威(=極度のストレス状態)とは、肉食獣と遭遇するなど目に見て分かる命の危機に直面した場合でしたが…

我々現代人は、とかく目に見えないものに対して極度のストレス状態に陥り、脅威を覚えます。

それは先述した「不安」や「悩み」などの現代社会生活特有のストレスです。

「不安」や「悩み」など、言うなれば未だ見ぬ脅威であるにも関わらず、我々現代人は、それをあたかも目の前に存在する脅威として認識して極度のストレス状態陥り、体は勝手に緊張し強張り「闘争か、逃走か」にスイッチを入れてしまうのです。

ストレスを感じた瞬間に知らず知らずの内に「闘争か逃走か」の二者択一の選択を迫られますが、目に見えぬ「不安」が相手では戦うことも出来ないので、大体は「逃走ルート」の一択になります。

目に見えぬものからの逃走なので、不安はどこまでもついて回ります。

「闘争か、逃走か」のスイッチが入っている以上、他のことも考えられません。

これが「わかっていても、どうしても不安や悩みを拭い去れない」メカニズムです。

この「闘争・逃走反応」は、いわば遺伝子に組み込まれた生理現象なので仕方ない事でもありますが、仕方ないで終わらせるわけにはいきません。

「心の筋トレ」はまずこの「闘争か、逃走か」のスイッチを切る事から始めます。

スイッチOFF

極度のストレス状態によってスイッチが入ってしまう「闘争・逃走反応」ですが、これに対処するには、まずは落ち着くことです。

深呼吸して心を落ち着けて「闘争も、逃走も」必要ないと自分にわからせてあげましょう。

ひとつ言っておくと「悩み」や「不安」は大抵は未来のことです。

まだこの身に起こってないことに「闘争も、逃走も」必要ないのです。

まだ起きてないからこそ、事前に対応もできます。

いますぐの「闘争も、逃走も」必要ない、緊急事態ではないとわかれば、ひとまずスイッチはOFFになるはずです。

正体を暴け

「闘争か、逃走か」のスイッチがOFFにできたら先ほどまでの自分が脅威を感じていたものの正体を暴きます。

このプロセスで注意が必要なのは、再び脅威に触れる事で、切ったと思っていた「闘争か、逃走か」のスイッチが不意にまた入ってしまうという事です。常に自分の呼吸と鼓動に意識を向けてスイッチが入ってないかどうか、スイッチが入ったのならもう一度切って落ち着きを取り戻すまで待ちましょう。考えただけでもドキドキしてしまったらスイッチが入っている証拠です。

正体を暴くとは「不安」や「悩み」はその殆どが漠然とした目に見えぬ正体不明なものだからです。

大きさも輪郭も定かでは無い…故に脅威としてストレスを感じるのです。

今自分が脅威に感じている事柄に対して

  • 一体それの何がそんなに自分にとって脅威となり得るのか
  • 脅威を脅威でなくすにはどうすれば良いか
  • また外的要因として何が起これば脅威でなくなるか

一つ一つ思い浮かべてみましょう。*書き出すと尚良し。

こうして脅威の輪郭を浮かび上がらせ、正体を鮮明にし、「目に見える化」することで、それまで感じていた脅威は自然と薄まるはずです。

「悩み」「不安」に思っていた事が、片付けるべき「タスク」へと変わります。

そして脅威の正体を暴いた結果「命に関わることでは無い」と理解する事が出来、「闘争・逃走反応」のスイッチも完全にOFFにする事が出来ます。

*悩みの内容が命に関わる事であれば、それはそれでまた別に考えなければいけませんが、現代社会においての悩み不安の類は大抵は命に関わる事は少ないのでは無いでしょうか。

まとめ

以上のように、漠然とした不安や悩みに対して「脅威」として感じてしまう事は人間の遺伝子に組み込まれたものなので必ず起こります。

それを否定するのではなく、うまくコントロールして行動する事が大切です。

①まずは「闘争、逃走反応」のスイッチに気を配り、スイッチがONになったのならばOFFにする。
②正体不明の「脅威」の正体を暴く。
③「脅威」を「タスク」に置き換える

心の筋トレの極意はこの3点を何度も繰り返す、トライ&エラーです。

繰り返しになりますが、心の筋トレは「心を強く」するものではありません。

強くある必要はありませんし、心自体をコントロールする事もできません。

心は自由気ままに動き回る物ですが、心に任せて行動したり、押さえつけようとしていては感情の渦に飲み込まれてしまいます。

心に向き合い、行動をコントロールが大切です。

この世でコントロールできるのは唯一、己の行動だけ!

今回は以上となります。

ではまた!良い人生を!